Friday 1 February 2013

If you think you are good enough, you are finished.

http://www.recruit-ms.co.jp/research/index.html より、いろいろ勉強になります。
まずは「新 将命」のお話より抜粋。

トップリーダーというのは人気は要りません。人望が要るんです。人気には入っていないけれど人望にはある要素、それは、「信頼」と「尊敬」です。信頼と尊敬は強要するものではなく、こちらに資格があれば黙っていても人がくれるもの。信頼や尊敬を集めることができる人はどういう人かというと、仕事のスキルがあって、人間的に立派で、これらの能力を発揮して仕事の面で成果をあげている人です。正しいプロセス含みの成果です。

歳をとると、人生は人脈だなと思います。「人間とはその人が今までの人生で会ったことのあるすべての人の総和である。」という大好きな言葉があります。ドン・キホーテの一節にも、「おまえが誰とつきあっているか言ってごらん。おまえが誰だかあててやる。」というのがあります。人はつきあう人間によって影響を受けるんです。「友人は自分の鏡である」ということです。知的レベルも高いし、情熱も醸し出す、自分よりワンステップ上くらいの人とつきあうと、一銭もお金を払わないでも自分をグレードアップできるんです。

自律できない人は自立できないんですよ。

しかも継続が大事です。40分歩くときは、CDで英語の勉強をしながら、一石二鳥でやっています。見ていると経営者は時間とのつきあいがうまい。ネガティブに言えば時間に対してケチです。無駄な時間は使わないと。

その前は本を読んで、勉強会に行って、漠然とした努力をしていました。具体的な目標を立てたので、社長になるための条件が14あったんです。先見性、洞察力、決断力、人間関係能力、コミュニケーション能力、グローバル思考など。14を紙に書いてセルフアセスメントを32歳のときにやったら、合格しているのは2つ、英語力と体力のみ。それ以外については努力しました。自分で納得して立てた目標だったのでいやではなかったですね。人生でいちばん重要な英単語を1つ選ぶとしたら「Purpose(目的)」。Purposeがあると、もう1つのP、「Passion(情熱)」が生まれます。PurposeとPassionは経営者になるための十分条件ではないけれど、必要条件ではあります。スキルという車体を動かすエンジンのようなものです。

方向性の中身は3つあって、これは私の経営哲学でもあるのですが、1つ目は「理念」。ビジョン、使命感、価値観と言い換えてもよいです。理念には重要な中身が3つあって、「ビジョン」「ミッション・使命感」「価値観・バリュー」だろうと。ただ、理念だけでは人間はやる気が出ても銭儲けができないので、理念に数字を加えると2つ目の条件の「目標」が生まれます。理念は哲学的・抽象的で概念的。対するに目標は具体的で計数的。そして、3つ目として、目標を達成するための大枠のやり方である「戦略」があります。戦略を現場に具体的に落とし込むと戦術となります。戦術は経営者の仕事ではなく、課長以下の仕事です。経営者は戦術を理解する必要はありますが、自分でやることではないということです。

ドラッカーが言った有名な言葉の1つに、「誰でも短期だけをマネージすることはできる。誰でも長期だけを語ることはできる。重要なのは2つの間でバランスをとることだ」とあります。一流の経営者というのは、一見対立する2つの概念をトレードオフでなくトレードオンができる人です。

理念・目標・戦略と人材育成です。

自分の強みを最大限に発揮すると弱みが目立たなくなると言います。伸びる人は相手の弱みを探すよりは強い点をみて機会を与えるという特徴があります。そして、自分にもそれを適用して、強みを活かす目標設定をする、ということでしょうか。

経営者として成功するには、敵が多すぎる人はだめです。

人間関係の究極の落とし所として「てい・しょう・かん・び・めい」という言葉を使っています。丁寧に接する、褒める、感謝する、微笑する、名前を覚える、の5つです。

人には「利口」と「馬鹿」がいます。「利口」というのは自分の何か強みであるか、何が苦手であるかを客観視して知っている人。「馬鹿」は自分の強み・弱みをわかっていない、自分自身をよく知っていない人。その違いです。そして、「利口」の一枚上をいく「大利口」というのがあって、それは、自分の強み・弱みを知っていて、その弱みを補ってくれるような自分とは異質の能力をもっている人を周りに配して、バランスのとれたチーム作りをできる人です。経営者はこういう人です。

メンター・師も2、3人もちたいです。社長がまわりにもちたいものは、優秀な部下は当然ですが、直言・苦言・諫言できる人と、人生の知恵や勇気を与えてくれる人・メンター・困ったときの相談相手、これを2、3人もてると、大きな判断ミスはなくなります。

経営者を育てるには、「座学1割・上司2割・修羅場7割」です。座学は講演会やセミナーに行く、本を読む、勉強会に行くなど。座学がもたらすメリットは、日常忙しいと物事の原理原則を忘れがちになるところを、物事を体系づけた原理原則に立ち戻る場として使えばよい。ある人の言葉で、「経営学は本を読んで学べるが、経営力はやってみなければ身につかない」というのがあります。したがって修羅場8割です。いちばん難しいテリトリーの担当をする、いちばんややこしい顧客の担当をする、新商品を導入する、困っている子会社の建て直しをやる、海外の拠点をオープンする、クロス・ファンクショナル・チームのリーダーをやるなど、難しい仕事を30代から40代の前半までに複数やる。これがリーダーや経営者を育てるいちばんよい方法です。修羅場は50過ぎたら遅いです。20代から30代までは座学によって基礎を学んで、そのあとは修羅場です。アメリカの会社のほうが若手に大胆なチャレンジをさせています。日本はまだ年功序列というよりは年齢序列が多いですね。年齢に関係なくスキル・実力を発揮すれば評価されるのが概して外資でした。上司2割というのは、サラリーマンは30代までにその下で上司により大きな影響を受けるので、優れた上司を持つことが重要だと言うことです。

マトリクスで、横軸はスキル・仕事の能力を駆使して結果を出す度合い、縦軸は人間力・信頼・尊敬・意欲・価値観を共有している度合い、とすると、真っ先に後継者としてプライオリティが高いのは右上ですね。すぐ外すのは左下です。右下(仕事の能力・スキルはあって結果も出しているが、人間的に信頼できないし価値観を共有できない)は、会社に多大な貢献をしているけれど、いつ会社に造反するかわからない危険分子であると、左上(スキルは高くないが人間力あり価値観を共有している)はスキルのトレーニングさえ十分に与えれば右上に入る可能性があると思います。右下はそれまでに辞めてしまう可能性があります。このマトリクスに関しては、GEのジャック・ウェルチも同様のことを言っています。サウスウエスト航空の採用の話を聞いたら「Hire for character」と言うんです。採用するときは人間性で採用しろ、と。後半があって、「Train for skills」。入った後の訓練はトレーニングでできると。私が自分に課している人材鑑定法の基本です。ケミストリー・相性が合わないとだめですね。

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