Friday, 3 June 2011

BAARIA(邦題:シチリア シチリア:はっきり言って、邦題なんか付けるな)



この映画は、僕のBest Cinemaである、Cinema Paradisoと同じ監督:ジュゼッペ・トルナトーレ(おまけに音楽担当も同じ:エンニオ・モリコーネ)の映画で、映画情報を得るときに使う「みんなのシネマレビュー」では評価が低かったものの、個人的にかなり面白い(=興味深い)映画だった。

共産主義の影響、マフィアの支配etc...とCinema Paradisoに似ているところがかなりあり、カメラワークと音楽のコンビネーションという設定までそっくりだった。今回のは特に、家族の絆を強めに出していると思った。時代の変化と共に街の風景を少しずつ変えたり、俳優の成長・外見の変化を特殊メイクで上手に表現したり、ものすごく細かい変化まで凝っていて、奥が深かった。

印象に残ったところはラストシーンで、わざと、子供の頃の主人公を現代の世界に持ってきて、「街が過去のいろいろな歴史から成り立っている」というメッセージを投げかけると同時に、「時代の変化の代償」を表しているようにも感じた。「みんなのシネマレビュー」のコメントにあったように、「監督の好きな古きよきイタリアが、今はもうない」が、この映画の趣旨だと思う。

現在僕は実家で生活をしていますが、10年ぶりに地元で生活をしています。昔は田んぼだらけだった家の周りから駅周辺までがらっと変わっていて、昔の思い出がいっぱい詰まった風景がないのはとても寂しい。そんな中、今も変わらず昔のままの風景を見ることができた時は、昔を思い出して今日の自分の成長を感じます。

変わったのは自分の中身で、変わらないのはそこにずっと住み続けている人達の思考。

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