Wednesday, 6 October 2010

ノーベル賞受賞おめでとう

と言いたいですが、多くの研究者が日本を離れ海外で研究している現状を考えますと、素直に喜べないのが第一です。

また、文系職と理系職で給料格差が殆どないこの国の給料システムにはかなり問題があり(たぶん日本しかない:だから世界的に見て「貧富の差が最も少ない国1位」に繋がる)、医療従事者なのに日本でのありえない給料の低さの話を他の国の人にしますと、いつもすごく驚かれます(どこの海外でも医療従事者は基本的に高給取り=Middle Classで社会的Statusが高い)。

「武士は食わねど高楊枝」とは言ったものの、限界を超えたら栄養失調で死んでしまいます。

おまけに、(どの職場でもいえることですが)仕事が出来ない歳を取った社員を助けるだけの「年功序列」がある限り、有望な若手が潰される可能性が非常に高く、会社全体の利益また国益を考えますと、すべて悪循環に繋がります。資源の恵まれない日本では「技術」・「知恵」が全てを支えていましたが、この現状から判断して10年20年後には当然日本は3流国家になるはずです。最後の砦の(多くの医療従事者がありえない給料で耐え忍んでいる)病院が崩壊したらすべてが終わるような気がします。

医療崩壊について言わせて頂くと、何年もしくは何十年か前にイギリスでは医療崩壊が起こりました。あまりの低賃金・重労働に耐えかね多くのイギリス人医師がアメリカに逃げました。そのため、イギリスの病院ではインド人の先生が多いです。残念ながら日本の場合は、日本語以外の言語を喋ることのできる医療従事者は殆どいないため、多くのスタッフは「耐え凌ぐか自殺する」というどちらも地獄の選択肢しか出来ないのです。

システムを変えようとしても、「自分達は昔苦労してきたのに、若いやつらが得をするのは許せない」と妬むのが年功序列で甘い汁を吸っている歳を取ったスタッフなので、日本には「希望」はありません。

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